火と汐です。

八月十六日は京都の“大文字”の夜。
興奮にざわめく人混みのなかを、一つの情事が進行していた。
しかし祭の最中、人妻は送り火に見とれる男の前から姿を消した。
同じ時、油壺と三宅島の間では、人妻の夫が参加するヨットレースがおこなわれていた。
女を見失い、呆然と東京に戻った男の耳に飛び込む夫のヨットでのクルーの死亡事故、そして男の家のすぐ近所で人妻の遺体発見。
鉄壁のアリバイ崩しに挑む本格推理「火と汐」と「証言の森」「種族同盟」「山」の四篇を収録した短篇集。
昭和11年2月、青年将校らのクーデターに遅参した猪野矢一郎少尉は、死に場所を求めて彷徨するうち、スペイン公使館に保護された。
そして時あたかも共和政府とフランコ軍との間で内乱たけなわのスペインへとおもむく…!!スペイン公使サンチャゴと共にマルセイユ港へ向かう途中、残酷極まりないアナキストの一団に捕らわれてしまった!猪野矢一郎は血刀をふるって、スペインへ向かう船を占拠したのちに出た行動とは…!!死を賭してマドリードへ出頭するサンチャゴ公使からフランコ将軍への手紙を託された矢一郎は、列車の中で反ファッショの作家ヘミングウェイと出会い、ドイツ空軍の爆撃を受ける。
彼ら3人の運命は…!?フランコ将軍の絶大な信頼を得た矢一郎は、フランコ支援に派遣されているドイツ空軍のリヒトホーフェン中佐を共和派のテロから護る用心棒を引き受ける。
そこへやってきたのはソ連の戦闘機だった…。
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